成績低下程度ではすまない オンラインゲームの弊害

中国では、スマートフォンなどの普及の結果、
子供が保護者の目を盗んで、
未成年者の利用が制限されているゲームに熱中したり、
アイテム課金に多額のお金を費やしたりする状況への対策として、
オンラインゲームへの規制が行われています。

 その内容は、 「18歳未満の未成年者に対するオンラインゲームは、週末の金曜日、土曜日、日曜日および祝日に限り、時間帯は午後8時から9時までの1時間に制限し、
それ以外の曜日や時間帯のゲーム提供は一律禁止する。」というものです。

 違反した場合、処罰されるのは保護者や子供ではなく、ゲームを提供した企業である点が、中国らしいやり方です。日本では考えられない厳しい規制ですが、必ずしもやり過ぎというわけでもなさそうです。
 長く現場でインターネット・ゲーム依存症の青少年を診て来られた岡田尊司医師によるこの本の証言は衝撃的なものがあります。

覚せい剤中毒と同じ状態に  
イギリスの研究者が、PET(陽電子放射断層撮影)という測定法を用いて、テレビゲームをするときに、脳内で何が起きているかを、男性8名のボランティアの協力で行った実験での報告内容です。
以下引用
 「男性ボランティアが50分間ゲームを行ったとき、ゲーム開始前とプレイ後で比べると、脳内の線条体と呼ばれる領域で、ドーパミンの放出が2.0倍に増えていたのである。

 ちなみに、同論文に引用されているデータでは、覚醒剤(アンプェタミン)を静脈注射したときの ドーパミンの放出増加は、2.3倍であり、 ゲームを50分間プレイすることによって生じたドーパミンの放出増加は、それにほぼ匹敵するものであった。」
 これは衝撃です。